1.便秘のとらえ方
これって便秘かな?
便秘かなと思い始めるきっかけには以下のような理由があります。
- 排泄リズムが崩れ、数日間便意が途絶えてしまったとき。
- 便の硬さや排泄が困難な状態で、1回の排便量も少なかったとき。
- 排便してもまだ、腸に残っているような、スッキリ感がないとき。
このようなふとした理由で、便秘薬を服用し始めることが多いと思います。
しかし、排便リズムが崩れるには何か原因があるものです。
排便リズムが崩れてしまう主な4つの原因
- 排便リズムを担当している腸の神経が、ストレスによって作動しなくなっている。
- 他の病気で飲んでいる薬の副作用で、腸の神経が作動しにくくなっている。
- 朝食を抜く人は朝食後に作動する「便を出しなさい」という反射が作動しなくなっている。
- 腹筋が落ちる高齢者、ホルモンのバランスが崩れている女性で排便力が低下している。
など、いろいろなことが重なって排便リズムが狂い始めます。
どこからが便秘?
総体的に個人差があるため、必ず1日1回の排便がなければ便秘ということではありません。
2~3日に1回の排便の方もいれば、1日で2回の方もいます。
ちなみに日本の内科学会から、2017年に「慢性便秘症診療ガイドライン」が発表されました。
これまでの「便が3日以上でない、または出ても残尿感がある場合を便秘」から「本来出すべき便を十分かつ快適に排出できない状態」に幅広く変更されました。
要するに、具体的な便秘の定義というものがありませんので、本人が不快と感じなかったり、体に異常な症状がなければ、すぐに薬に頼らないでゆっくりと生活を見直すことも大切なのです。
この情報内では、重大な持病にかかっていて治療を必要とする器質的な便秘の方のお話は省いております。